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子育て中のママの孤立を防ぎ、テレワークを推進──人材管理をクラウド化、他拠点と協働へ | チルドリン徳島×サイボウズNPOプログラム

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左から)チルドリン徳島理事長 野田由香さん、理事 泉理加さん

子育て期のママの孤立を防ぎ、自己実現を支援する全国的組織「NPO法人チルドリン」の徳島ブランチである「特定非営利活動法人チルドリン徳島」。 県の委託をうけ運営する廃校を利用したテレワークセンター徳島を拠点に、託児付きでIT技術を学べる場を提供している。

育ったICTママたちとチームを組み、データの電子化の作業、文字起こし、会計データの整理、ワードプレスの構築やページ移行、企業や自治体のテレワークの伴走支援、マニュア ルの作成、農作物レシピのイラスト化など、企業や自治体から数々の案件を受注しているという。

子育て中のママは働ける時間が短かったり、急に休みを取らなければならなかったりと、労働時間の制約が厳しいが、クラウドサービスを活用しテレワークやワークシェアリングを取り入れている。

これから先どうやって働けばいいのだろうという不安

チルドリン徳島で理事長を務める野田 由香氏。今はママを支援するために精力的に活動しているが、かつては野田氏自身も出産によるキャリア断絶を経験した。育児に専念し始めた女性は、社会からの断絶も感じるようになりやすい。子育て中のママのためのイベント「ママまつり」を開催したのは、同じように孤立したママ同士の絆を深めるためだった。そこで耳にしたのは、「子どもができたので働き続けることを諦めた」「できることならまた働きたい」というママたちの声だった。

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「私自身、第 2 子の出産を境にそれまでの仕事を続けられなくなり、これから先どうやって働けばいいのだろうと不安に駆られていました。そんなときに義理の妹から紹介されたのが、育児中の女性に多様な働き方を提案している非営利型株式会社ポラリスでした。」(野田氏)

ICT技術を持つママの集まりを立ち上げる

同じような思いを胸に抱く泉 理加氏とともに、野田氏はポラリスに視察に向かった。ポラリスが実践する「地域で働く、チームで働く」スタイルに共感し、そこで得た知見を元に働き方について自分たちなりの手法について考え始めた。 周囲に協力を求めたところ、ママたちに仕事を依頼したいという賛同者も得られ、ICT技術を持つママの集まりを立ち上げることになった。2014 年 7 月には NPO 法人化、現在のチルドリン徳島が生まれた。

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働き方ワークショップでのママたちの思いを描いた図

「徳島県は、少子高齢化が全国平均よりも5年早く進んでいます。これからどんどん労働人口が減っていく中、ママの力を活用しない手はありません。働くことに前向きなママの多くは忍耐強く、共感力がありチームワークで力を発揮できます。」(野田氏)

こうしたプラスの力を持つ一方、子育て中のママは働ける時間が限られているなど考慮しなければならない点もある。このような点を補うには、チームワークの強化と効率的なワークシェアリングが欠かせない。

野田氏も泉氏もITには明るかったため、会社組織などでグループウェアを使ったチームワーク強化の例を多数知っていた。それらをママたちの組織にどのように適用すればいいのか、具体策についてはポラリスに多くを学んだという。

「ポラリスでは非営利型組織におけるチームビルディングの手法や、クラウドを使ったコミュニケーションと情報管理の手法を学びました。それを私たちの組織に合わせてアレンジし、チルドリン徳島にもサイボウズLiveを導入しました。」(野田氏)

サイボウズ Live 導入により、気軽にママ同士で質問しやすくなり、コミュニケーションが 円滑になるなどの効果を実感したという。

子どもと同じ施設内にいる安心感

もちろん、オフラインでの場作りにも大いに心を砕いた。2015年には徳島県より「ICTママ養成事業」とともテレワーカー利用型テレワークセンター実証事業業務」を受託し、廃校になった学校施設をテレワーク実証の場として使えるようになった。ICTママの育成に必要な教室、ママたちが技術を学んでいる間の託児スペースなど、余裕のある空間を使いママたちも安心して学ぶことができる空間づくりを進めた。ICTママ講座の時間は託児スペースにファミリーサポートの方々にきてもらい、子どもを預けておくことができる。

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施設内のベビールーム

「このためにわざわざ託児施設を探したり、慣れない場所に子どもを置いてきたりせずに済むので助かります。それに、他の託児施設では同じ建物内にいるという安心感は得られません」(利用者)

ICTママ講座が行なわれる部屋と託児スペースは遠くないため、お昼休みには子どもと一緒にお弁当を食べられるし、講座の途中であっても何かあれば駆けつけることができる。費用面でも精神面でも、ママたちに優しい施設が整っていると好評だ。

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広々としたチャイルドルーム。理美容の専門学校だったため鏡が並ぶ

ICTママへの仕事受注も順調に進んだ。2015年度には114件、総額600万円以上の案件を受注し、60名強のICTママで協力して業務に当たった。こうして業務が増える上で新たな課題となったのは、ヒューマンリソースの管理だ。60名強のICTママで業務をシェアし、円滑に進めるためには、それぞれが働ける時間や持っている技術など、組織としてのリソース管理の効率化が欠かせなかった。

個人情報の管理を紙からkintoneへ

サイボウズのkintoneとの出会いは「kintone でつくりたいんだけど」という顧客からのシステム構築の依頼だった。習得のために野田氏や泉氏は無料試用期間を使って kintone について学んだのだった。

「kintoneの使いやすさや活用範囲の広さなど、高いポテンシャルを感じました。サイボウズLiveだけでは解決できなかったことも、kintoneを使えば対応できそうだと。」(泉氏)

特に懸案となっていたヒューマンリソースの管理は、その当時まだ紙ベースで行なわれていた。個人情報が多く含まれているため施錠して厳重に管理され、連絡する必要がある場合 には毎回責任者が鍵を開け、紙束をめくってその人の情報を探さなければならなかった。 電子化も検討されていなかった訳ではないが、セキュリティ面で安心でき、安価でなおかつ 柔軟なシステムはそれまで見つかっていなかったのだ。

「サイボウズLiveは便利でしたが無償提供されているサービスであり、セキュリティの裏付けなど対外的に証明しにくい面もありました。それに比べて kintone は他拠点でのデータ保管など、セキュリティやデータバックアップの点でも安心して利用できる製品です。これなら個人情報も安心して管理できます」(泉氏)

サイボウズ社がNPOプログラム(50 ユーザーまで年額 1 万円というNPO法人向けの特価)を提供していることもわかり、コスト面での心配もなくチルドリン徳島は kintoneを自団体に導入することにふみきった。

「すごい格安だ!と驚きました」(泉氏)

対応可能な業務量など、組織としてのキャパシティ管理が容易に所属するママたちの情報を管理するため、チルドリン徳島では kintone でアプリをつくった。そこには60名強のICTママの情報が登録されている。連絡先などのほかこれまで学んできたICT経歴や子供さんの歳や人数、自宅PCのセキュリティの状況、過去の件などICTママとしての履歴も入力。タレント管理もできるようになった。利用者は、事務局にいる職員10名だ。

他拠点との協働でより柔軟に対応

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kintone でつくった人材管理のアプリ

「kintone を導入したおかげで、連絡先の検索が便利になりました。チルドリン徳島として提供できるスキルや業務キャパシティも把握しやすくなりました。私たちが案件を受注する際に役立つのはもちろんですが、他拠点との協働にも効果を発揮しそうです」(野田氏)

チルドリン徳島では現在、阿南市に新たな拠点を展開すべく、人材とスペースの準備を進めているところだ。拠点が増え、離れた場所にICT ママが増えたとき、kintone上でヒューマンリソースを一元管理できることの意義はさらに大きくなることだろう。

また、他の地方にある類似の団体と協働することも検討している。チルドリン徳島だけではさばききれない案件を手伝ってもらったり、逆に先方の業務を手伝ったりすることで、より受注の柔軟性が高まることが期待されている。

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テレワークセンター徳島

「まず、仕事案件ありきだと私は考えています。お金を投じてICTママを育てて終わりではありません。地域で仕事を生み出します」(野田氏)

「kintone で今後やりたいのが日報と案件管理です。現在、テンプレートはいれていますが、これからカスタマイズするつもりです。いろいろなアプリをつないでみたいです」(泉氏)

ママたちを支援する活動を安定的に続けていくには、安定的な発注を受けられることと、それをこなせる体制を整えることが欠かせないのだ。

チルドリン徳島においてkintoneはこれからも力を発揮していくだろう。

【関連イベント情報】
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 4月4日(火)@東京開催 NPOのチーム運営とIT活用セミナー
(主催:サイボウズ株式会社、協力:NPOサポートセンター)
https://npo.cybozu.co.jp/blog/post/18/

 

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4月11日(火)@大阪開催 NPOのチーム運営とIT活用セミナー
(共催:特定非営利活動法人シミンズシーズ、サイボウズ株式会社、協力:NPOサポートセンター)
https://npo.cybozu.co.jp/blog/post/19/

この記事を書いた人 : サイボウズ株式会社 『サイボウズNPOプログラム』
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