社会課題を解決し、社会に新しい価値を生み出したいと、共通の想いで人が集まるNGOやNPO。しかし、組織内でわだかまりが生じ、蓄積することは少なくありません。

「本当は仲間のはずなのに」「もっと互いを信じあえたなら」「そうすれば、社会にもっと良いことができるのに」

そう感じても、組織やチーム内の葛藤や対立に向き合うのは決して簡単なことではありません。多くの組織が行き詰まりや対立の激化に陥り、個人としても悩みや無力感を抱えることも多いようです。

その背景には、以下のようなアプローチもあるのではないでしょうか。
1.「自分が頑張らなければならない」「誰かや何かが悪いから変わってもらうべきだ」といった、自責や他責の姿勢
2. 「組織の問題は〇〇が低い」と、一方的に問題を定義すること
3. 「心理的安全性を高めよう」「対話を進めよう」「人事制度を変えよう」と、解決策から始めてしまうこと

本プログラムでは、「なぜ組織がうまくいかないのか」を体験を通じて紐解き、その壁を越える実践的方法を学び、職場や活動の現場でのアクションを通じて具体的な変化を生み出します。また、リーダー層の葛藤や組織内での対立の予防に取り組みます。

葛藤や対立に向き合うことは簡単ではありませんが、「自分にもできることがある」「その先に自分たちが本当に望んでいることがある」という確かな感覚を掴める内容です。

組織開発コンサルタント・プロコーチとして数多くの人や組織に関わってきた講師と、心理学、組織論やシステム理論などを組み合わせた手法やワークを通じて実践し、組織と活動の変化・変容に向けたステップとしましょう。

【全3回(4日間)のプログラム内容】

◆第1回「ワークショップ : 葛藤・対立に向き合うリーダーシップを育む」
・日時 : 2025年2月17日(月)10:00-17:00、2月18日(火)10:00-17:00の2日間
・会場 : NPOサポートセンター研修室 (東京都港区芝4-7-1 西山ビル4階)
内容 :
・コンフリクトが行き詰まりを迎える理由 : マネージャーが直面するコンフリクトの難しさ/解決を困難にさせる3つの複雑性、個人や個別要素に原因を求める典型的な対応策とその限界
・コンフリクトを「システム(つながり合った全体)」として捉える : 複雑性を扱う「システム思考」/個人も組織も社会もシステムである/コンフリクトを生み出す構造
・【演習】ロールプレイ演習を通じて変化の感覚を掴む : 行き詰まりや対立激化を体験するロールプレイ/変化への可能性を体験するロールプレイ
・【演習】参加者の実ケースからコンフリクトを超える道を探る : 自分自身を扱うインナーワーク/1対1の関係性を扱うワーク/個別フィードバックセッション/チャレンジの設定

◆第2回「コンフリクトにおけるコミュニケーション力を高める」
・日時:2025 年3月5日(水)13:00-16:00
・会場 : オンライン (Zoom)
内容 :
・実践の振り返りと共有
・コンフリクトにおけるコミュニケーションのスキル向上 : コミュニケーションの起点を意識する/「話す・聞くの4つのモード」の理解/深い対話の実践方法

◆第3回「グループのコンフリクトを扱うファシリテーションの基礎を学ぶ」
・日時:2025 年3月 19 日(水)13:00-16:00
・会場 : オンライン (Zoom)
内容 :
・実践の振り返りと共有
・コンフリクトを扱うファシリテーションの基礎スキル向上 : 話のコンテンツ(内容)とプロセスの切り分け/グループのプロセスに介入する基本動作

【開催にあたって】
社会環境のVUCA(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性)が増す中で、今回のプログラムは、重層的なNGOリーダー育成プログラム開発を目的とする「一食平和基金合同事業」3ヵ年計画の一環として、トライアル開催するものです。2025年度には、次のステップとなる新規プログラムを開発し、また、本プログラムのプラッシュアップと定着を図っていく計画です。このため、受講者には、事後アンケート等によるフィードバックにご協力をお願いします。

講師紹介

後藤 拓也

所属
トランジションサイクル株式会社 代表取締役
プロフィール
英国シューマッハ・カレッジ大学院卒業。2020年トランジションサイクル株式会社を設立。企業やNPOなど多様なリーダー層に向けたエグゼクティブ・コーチング、理念策定や関係性に関わる組織開発コンサルティングを提供。現在、葛藤や対立に直面する個人や組織の変容プロセスに貢献することに注力している。
資格 : ICC国際コーチング連盟認定コーチ / Hogan Assessments認定コーチ / 認定アクションラーニングコーチ / ホフステードCWQ認定アソシエイツ / 認定異文化意識開発アドミニストレーター

対象

全3回(4日間)のプログラムに参加でき、以下のような問題意識をお持ちの、あるいは以下の状況を予防したいNGO/NPOのマネージャーやリーダー、活動現場・拠点の責任者や副責任者におススメです(1団体から2名参加を推奨)。

・自分が頑張らないと進まない組織の在り方に疑問や限界を感じている
・団体内で十分な対話がない、本音が交わされていないと感じている
・組織を変えようと努力しても、周囲の無関心や抵抗に悩んでいる
・理事会やマネジメントチーム間の信頼不足を感じている
・特定の人や部署に不満や疑問を持つようになった
・組織内のコミュニケーションの問題を改善したい
・古参と若手メンバー間の関係性に悩んでいる

持ち帰れる成果

・組織の問題を発見し、変化を起こす解決力
・個人や組織の行き詰まりを乗り越えるヒントや糸口の理解
・成果を出すマネージャー業務に必要なEQ(感情的知性)の向上
・困難を抱えるチームメンバーに共感し、適切なサポートができる勇気あるリーダーシップ
・相手を深く理解しようとする姿勢、相手を尊重しながら主張できるコミュニケーションスキル

日時

・第1回 : 2025年2月17日(月)10:00-17:00、2月18日(火)10:00-17:00の2日間@対面開催
・第2回 : 2025年3月5日(水)13:00-16:00@オンライン(Zoom)
・第3回 : 2025年3月19日(水)13:00-16:00@オンライン(Zoom)

定員

10名

会場

【第1回(2/17,2/18)のみ】
NPOサポートセンターオフィス (東京都港区芝4-7-1 西山ビル4階)
・JR山手線、京浜東北線「田町駅」から徒歩8分
・都営三田線、浅草線「三田駅」A7出口から徒歩5分

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