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NPO支援ツール:日本最大のグループウェア会社がNPOとタッグ。組織運営向上に欠かせない製品を提供する想いとは?

NPO支援ツール:日本最大のグループウェア会社がNPOとタッグ。組織運営向上に欠かせない製品を提供する想いとは?

2015年9月28日(月)、日本橋にあるサイボウズの本社にてサイボウズのNPO向けプログラムの発表記念セミナーが開かれた。NPOの組織運営の向上に役に立ちそうな製品ばかりが並んだ。この記事では、その会について詳しく取り上げる。(寄稿 / ボランティアライター 鮎川想)

NPOのクラウド業務を支える凄いプラン

NPOサポートセンター 事務局長 小堀:本日の司会進行を勤めさせて頂きます私は、NPOサポートセンターの小堀と申します。よろしくお願いいたします。

さて、本日は、サイボウズさんが8月24日に発表されたNPO向けプランのご紹介です。すごいプランが始まったなぁと思っております。

元々、私どもNPOサポートセンターはサイボウズさんと、4年前に「NPOのサイボウズLive活用」でご一緒いたしました。そして丁度、今年の春先にNPO向けプログラムを作っていくというお話をちらっとお伺いして、一緒にどのようなメニューが良いかなといったところをお話しいたしました。

そして今回、具体的にこんな内容になりましたというお話を、8月にお伺いしてですね、あ、こんなに凄いプランが出来上がったんだと皆さんと同じで驚きました。

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ここには2つ大きなポイントがありました。1つ目はクラウドの色々なシステムが対象になるということです。最初は1つのサービスが対象なのかなと思っておりましたが、4つの種類のサービスがクラウド上で利用可能になりました。クラウドサービス「cybozu.com」の各製品「サイボウズ Office」「Garoon」「kintone」「メールワイズ」です。

2つ目はユーザーアカウント数です。ライセンスのことですね。これは最初に(サイボウズさんと)お話したときに、NPO団体を運営していると必ずしも正職員、常勤職員の方だけではなく、ボランティアの方々も実際に業務に携わったりしています。そういったときにアカウント数ってどんな風に考えたらいいんでしょうかね。とお伝えしました。

そうしましたら「アカウントをどこに発行するかという部分は企業より複雑だよね。」というやり取りをさせて頂き、しっかりとこの部分も汲み取って頂いて、ボランティアの方々も、補助ユーザー対象としてOKだという点にも非常に魅力を感じ、驚きました。

今日は、サイボウズさんのNPO向けプログラムについてご説明頂きます。それでは、サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部長の大槻さん、よろしくお願いいたします。
サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部長 大槻氏: NPO向けプログラムの概要につきまして私からご説明させて頂きます。

サイボウズ株式会社のコーポレートブランディング部長を勤めております。またサイボウズLiveのプロダクトマネージャーもしております大槻と申します。よろしくお願いいたします。

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これから少しお時間をお借りして、私どもサイボウズがそもそもどんな会社なのか、なんでこういうプログラムを始めたのかをご理解をいただけたらと思っております。

世界で一番使っていただけるグループウェアの会社になりたい

サイボウズは1997年に創立されて今年で18年目になります。この東京日本橋タワーが今年の7月に移転したばかりの新しいオフィスです。それ以外に海外含めて9支店、社員数は全部で500人です。

主にグループウェア製品を開発・販売しています。情報をクラウドで共有する仕組みを、みなさまのチームワーク向上に結び付けて頂ければと思っております。グループウェア市場は国内だとGoogleとかMicrosoftとか色々あるなかで、国内ではサイボウズが一番のシェアをいただいております。

使いやすいというところで評価いただいております。具体的なサービスについては、後ほど一つ一つ詳細な説明をしていこうと思っておりますが、4つの製品がございます。スケジュールを管理したり、メールをシェアしたり、ファイルを共有したり。とにかくいずれもチームでなんらかの情報を共有するソフトになっております。

クラウドサービス「cybozu.com」は2011年11月に製品の提供をスタートし、今は契約数1万社を突破しました。

もう1つ私の担当している無料のグループウェア、サイボウズLiveは、2010年10月に始まり今年で5周年にあたります。こちらも順調に伸びておりまして今までに130万人をこえる方々にご利用いただいております。

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サイボウズはずっと、グループウェアの会社としてやってまいりました。創業から10数年経ち、今やどんな会社、組織でもスケジュール等を管理するソフトがなにかしら入っている成熟市場となりました。なので、お客様へのコミュニケーションも機能ではなく提供する価値でお話ししていかなければ伝わらない。そこで、私たちはいったいどういう価値を提供する会社なんだろうということをもう一度考えてみようと、社長が言い出しまして、ずっと考えてきました。

結論は、お客様にチームワークを提供する会社ではないかと考えました。

私たちは、企業ミッションという形で世界中のチームワーク向上に貢献するということを新たにして、活動しております。その中でサイボウズは世界で一番使っていただけるグループウェアの会社になりたいと思っております。そのために私たちが提供する形というのは、使って頂ける商品が簡単に使えるとか、楽しく使えるとか、すぐ使えるといったところを追求していこうと。

多様な働き方を提案・実行し、新しいイノベーションを生み出したい

“働き方”というところをテーマに掲げております。この部分はツールが導入されればすぐに改善されるというところではなくて、働く人たちの人事制度や環境を変えていかなければなりません。私たち自身、グループウェアだけではなく、働き方にも挑戦をして、色々と改善をしております。

例えば、いちばん最初に取り入れたのは育休です。正式にいえば育児介護休業。最大6年間、これは導入当時、日本最長で、小学校に上がるまで休めるよという形で、当時は出産を理由に辞める社員が多くいたのですが現状は0になりました。一番長いと、4年8カ月経ってから戻った社員もいます。

あとは生きているうちに様々なライフイベントが起こりますよね。例えば結婚や出産。そういったイベントに対して、柔軟に自分たちの働き方を変えていけるという人事制度を設けております。若いうちは独身ということもあって仕事中心、ワーク重視ということで働いて頂いて、そこからお子さんが産まれてライフ重視で、例えば時短などを用いる。そしてお子さんが成長したらバランス重視、もしくはワーク重視に戻っていただくこともできます。

こういう働き方をいつでも柔軟に見直せる、そういった人事制度を整えております。私が転職していた2005年には離職率が28%くらいあって、毎週誰かの送別会を行うというような状態だったんですけれども。

(会場 笑)

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今はライフ上の理由で辞められる方はいなくなっております。また、グループウェアはネット上の仕組みですのでパソコンを使えばどこでも仕事ができます。会社に来て9:00-18:00で働くという旧来型の仕組みではない社内ではウルトラワークと呼ばれる仕組みを取り入れております。

時間と場所の制限を取っ払い、例えば朝の7時に自宅近くのカフェで原稿を書く、といったように自由に働き方が選べます。その影響か、台風になりますとマスコミが取材に来ます。(ニュース番組の取材を受けた写真を指さして)社長の青野なんですけれど、明日台風きますけどどうですかね。と聞かれて、「明日社員全く来ないんじゃないですかね?」と答えて、(誰もいないオフィスの写真を指して)翌日のオフィスは実際にこんな感じでした。社長は会社の近くに住んでいるので徒歩で来られるますが、社員は交通が止まっているので誰も来ていないという状態を社長が撮った写真です。社員はサボっているわけではなくて家で働いているわけです。

人事方針は、「100人100通りの働き方」というコンセプトをもとに、男性・女性の性別ではなく、一人一人に合わせて、仕事と生活とバランスのとれた働き方を出来るんじゃないかと思っております。この多様さをベースにイノベーションを生み出せるんじゃないかということで、こういった働き方にチャレンジしております。

ちなみに社長も自ら育休を取得しておりいます。今年の二月に第三子が誕生し、育休といっても全休ではなく時短で、朝9時に来て午後4時に帰る。自らを「4時まで社長」と称し、キャッチーなフレーズをつけて楽しんで育休をとっていました。

1つ印象的なエピソードがあります。「オフィスグリコ」というしくみを
以前導入していたのですが、それを禁止にしました。毎月なぜか数円数十円のレベルでお金が足りないのです。でも、数円の違いでも許さないぞということで禁止になりました。なぜかといいますと、離れて仕事をするということは、根本的に仲間を信頼できないと成り立たない制度です。私たちは成果主義ではありません。仕事のアウトプットだけで評価はやっておらず、信頼で評価しています。一番大事にしている精神は公明正大、嘘はつかないということを評価しています。日本初、株式総会もネット中継(ニコニコ生放送)しました。オフィスグリコ禁止のように、公明正大を徹底的にやっております。

これらをすることで社員に多様な働き方の提案、実現も行えているのかなと思っております。こんなことをやっているので外向けのコミュニケーションの取り方もかなり変わっています。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、働くママを応援するムービーを昨年末から今年にかけて制作しました。主演は西田尚美さんで、こちらビデオをご覧いただければと思います。では、流します。

このムービーは、全くグループウェアの宣伝ではないです。一応、CMです。テレビでも流れました。『はじめてのおつかい』のスポンサーで流れたり、映画館でも流れました。我々はグループウェアの会社ではなく、組織や会社のチームワークを支援することで新しいチームワークが産まれることを意識して作りました。社長とどういうCMを作ろうかと話したとき、今は働き方が変わっていかないと、社会は良くなっていかないのではないか。じゃあ働き方の問題で一番重い問題は「働くママ」だよねと。そこに焦点を当てたムービーを作りました。

これ、すごい反響が起こりました。特に(ムービーの)宣伝活動をしていなかったんですが、100万回再生を突破いたしました。また、企業PR動画ですが、ニュース番組に取り上げていただき、2分46秒あるムービーをノーカットで流していただきました。更にスタジオの有名人の方々に、この問題についてディスカッションいただくなんていうことも起こりました。

NPOに各サイボウズ製品を「50ユーザー10,000円/年」で提供

ということで、サイボウズは製品に限らず、どうしたら皆さんの組織にチームワークが生み出せて、どうしたらその活動を支援できるかにフォーカスをあてて活動をしております。

これまで、NPOの皆様への特別な支援が出来ていませんでしたが、今回クラウドサービスをNPO向けに安価でご提供することで、まずはお手伝いをスタートさせていただけるのではないかと思っております。ただ、本当はその先にある活動の中で、NPO組織の中でのチームワークの編み出し方なども一緒に考えていけたらと思っております。

まずは本日、サイボウズNPOプログラムをご紹介します。

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具体的にはcybozu.comの各クラウドサービスを、50ユーザーを上限に1万円でご提供します。

一番高いものだと、1ユーザー1200円/月のサービスもございます。年間70万円くらいするものを1万円でということで、営業部からかなり厳しい目で見られて、時間がかかってしまいましたが、最終的には納得してもらいここまでこぎつけました。

(会場 拍手)

ありがとうございます。対象は、特定非営利活動法人格をお持ちで、かつ今回のプログラムはぜひ、色々な方に使用していただきたいので、こんな団体様が使っていますよというのをPRしたく、お名前と事例取材を申し込んだ際に受けていただけるという2点に同意いただけた組織の方々にご提供したいと思っております。

サービスは4製品でございます。お申込み方法はシンプルです。

まず、cybozu.comは30日間無料でお試しが出来ますので、お試しをお申込みいただきます。試用申込みのフォームにメールアドレスをご入力いただくと、メールが届きます。そのメール内にあるリンクか必要事項をご登録ください。

「試してみてよさそう!」だという方は、NPO向けプログラムの発注・お申込みボタンを押しフォームに必要情報を入力いただけたらお申込み完了です。

簡単ですが、NPO向けプログラムの概要と、なぜサイボウズがこの取り組みを始めたかについてご紹介申しあげました。ありがとうございました。

(会場拍手)

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