2025年6月19日（木）、NPOサポートセンターは東京都立両国高等学校にて、「NPOって何？―社会の課題や社会貢献とあなたはどうつながるか」をテーマに授業を行いました。

この授業は、東京都教育庁地域教育支援部生涯学習課が行う令和7年度「都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業」の一環として、SDGsやキャリア教育に関する内容を「総合的な探究の時間」に取り入れる形で実施されています。プログラム全体のコーディネートは、認定NPO法人夢職人が担当しています。

今回の授業には、高校1年生・2年生あわせて約40名の生徒が参加。NPOやボランティア、社会課題への関心をそれぞれの探究テーマと結びつけながら学ぶ機会として設けられました。

NPOサポートセンターが担当した授業は、当センターが主催するプログラム「10代と20代のためのNPOキャンパス」の初回授業内容をベースに構成されたものです。高校生にとっても、自分の関心と社会をつなぐ“最初の入口”として体験していただけるよう工夫しました。

当日は、スタッフの笠原と槇が登壇しました。笠原にとっては、母校である両国高校での授業でもあり、特別な機会となりました。

授業前半では、NPOの定義や特徴、企業や行政との違い、活動事例などを紹介し、社会課題に対してどのような役割を担っているのかを解説。

後半は「NPOをマーケティングの視点で調べてみよう」というテーマでグループワークを行い、生徒たちはインターネット検索なども活用しながら、関心のある活動分野のNPOを調査し、支援対象や広報手段、資金調達などについて整理しました。

生徒からは、「NPOってもっと遠い存在だと思っていたけど、意外と身近にあることが分かった」「企業や行政が対応できていない問題に積極的に取り組んでいると思った」「SNSを活用して情報を届けていく必要があると感じた」などの声が寄せられました。

また、「寄付金の規模の違いや団体の透明性を知って驚いた」「同じ課題でも団体によってアプローチが違っていて面白い」といった、探究を深めるヒントとなる視点も生まれていました。

学校の先生からも、「社会課題を“自分ごと”として捉える難しさに直面しながらも、生徒が興味の入り口を見つけていく様子が見られた」とのご感想をいただきました。

NPOサポートセンターでは、今後も若い世代がNPOや市民活動の役割に触れ、社会との多様なつながり方を考える機会づくりに取り組んでまいります。

「10代と20代のためのNPOキャンパス」とは？

今回の授業のベースにもなった「10代と20代のためのNPOキャンパス」では、社会貢献に関わりたい若者を対象に、NPOの第一線で活躍するゲストから、組織や事業、キャリアについて、教室またはオンラインで双方向に学べる1年間のプログラムを実施しています。

NPOキャンパスの4つの特色

社会貢献のアイディアを知る「ゲスト講師によるトークセッション」
月替わりのゲスト講師が、NPOに関わるしごとを丁寧に解説します。講師は、NPO支援組織の代表、大学教授、NPOコンサルタント、企業のCSR担当者などが登壇。第一線で活躍する講師陣は、あなたの将来のキャリアの参考にもなるでしょう。

リーダー・経営者対談を聞く「さまざまなNPOの戦略づくりと現場のリアルを学ぶ」
NPOのリーダーや経営者が登壇。「何を目標に掲げる団体なのか？」「どんな活動をしているのか？」などの話を聞きます。NPOの運営と戦略の観点で、コンサルティング経験が豊富な、NPOサポートセンターの主任講師と一緒に学びを深めます。

人生の多様な選択肢の面白さに興奮する「ゲスト講師との対話時間」
教室受講生限定で毎回の授業終了後、ゲスト講師に追加インタビューができる「ホームルーム」と「懇親会（無料）」に参加できます。ここでしか聞けないエピソードはもちろん、自分の悩みも相談できる時間です。NPO業界のOB / OG訪問のような時間で憧れの先輩が見つかります。

自分のやりたいことが決まる「NPOキャリアプログラムで将来の第一歩を考える」
4ヶ月に一度プレゼンテーション形式で、主任講師と一緒に自分の将来を考えます。NPOインターンシップの応募書類や、NPO新卒・転職活動に活かせる自己PRの整理にもなります。最終回はNPO / NGOの経営者等に発表ができます。

詳しくはNPOキャンパスの特設ページをご覧ください。｜10代と20代のためのNPOキャンパス
https://n-campus.npo-sc.org/