イベント集客、業務の効率アップに期待しています。――認定NPO法人気候ネットワーク(京都市 中京区)
・ 「ためてきたデータ」を大化けさせたい。
・ 事前の「導入イメージ」がポイントです。
・ はなれた事務所でも情報共有が可能に。
情報の整理、効率化に迫られていました。
「会員管理、寄付者管理をはじめ、各情報を共有することで、業務の効率化を図る必要がある」そのような状況だった2012年度、京都事務所のスタッフがSalesforceについて知り、導入に向けて検討を行ってきました。京都・東京事務所間での会員情報が共有されておらず、広報に課題を抱えており、届けたい人に必要な情報を届けることで組織の発信力を高めたいと考えていました。
今までは、会員や他団体のデータが一元化されておらず、excelやファイルメーカーで各担当者が別々に管理している状態で、ニュースレター送付の際やイベント参加者を適切に把握できず、どのデータで案内をすればよいのか苦労していました。また、会員を増やすためにも、クラウドデータベースによる効率化は必要不可欠でした。
一つ一つの作業は簡単です。データ量が多いと苦労もあるでしょう。
とにかく、データ整理がポイントでした。予想以上の作業量、1200件ほどある会員など関係者のデータのうち、半分くらいを一つずつ重複確認する作業が大変でした。現在は欠けている情報について精査する作業の洗い出しがおわったところです。団体の基本情報などについてはインターン生にも協力していただき、情報を集めました。
実務の担当は、経理、会員管理を行うスタッフが担当するので、内部のマニュアル整備などを準備しています。導入については作業的な部分と思っていましたが、実際に行ってみると、運用や業務について分かっていないと進められないことがありました。6月の導入研修を受けてから5ヶ月経ちますが、業務の1/4はsalesforceに費やす割合で、データのほとんどが入れられた状態です。
※準備中のマニュアル
もともと1つのエクセルに全部データがあるわけではなく、エクセルフォームもバラバラであったため、1回検索をかけてからデータを入れていく作業を最初想定していませんでした。
最終的には比べてもどちらが最新データなのか、担当者しかわからないものもありました。
また、わからないことがあったとき、ヘルプをみてもわからないことがあり、右往左往することがありました。寄付履歴、会費の納入履歴、いつ、いくら入ったかを、データローダの活用が上手くいかず、手作業で入れることになりました。
導入の効果・感想
一括送信メール、次回の機関誌発行に向けて、ラベル印刷に挑戦しています。ダッシュボードにより、寄付会員管理についても一目で分かるようになりました。
イベントなども月1回以上開催しているので、キャンペーン機能なども次のステップとして活用してみたいです。
まだ活用段階に至ってはいないのですが、従来使用していたデータをもとに過去の参加者にイベント案内を送ったら、すぐに10数名から申し込みがありました。salesforceを使用すれば、より簡便に作業を済ませることができるので、業務の効率アップができることを期待しています
今後は様々なメーリングリストの整理も行い、イベントお申し込みのフォーマットなども今後つくってみたいです。
今回お話を伺った、気候ネットワーク東京事務所の江刺家さん
導入するまでは苦労もあり、当初想定していたよりかなり作業が多く大変だけれども、情報が視覚的にみられて離れた事務所とも簡単に情報共有できるようになったと実感しています。
Salesforceでは本当に様々なことができるので、やっているとあれも、これもと欲張ってしまいそうですが、「何が目的かを明確に」、かつ「ブレない」ことが効果につながるポイントだと感じています。欲張ってしまいそうなときは、初心に戻ってワークブックを活用して、目的を再確認しました。
やろうと思えばなんでもできる、だからこそ何をどこまでできるのか、導入によるどんな効果を出したいのかを考えるのがオススメです。
団体名 | 認定NPO法人気候ネットワーク |
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設立年月 | 1998年4月 |
組織規模 | 43,318,729円(2012年度) |
スタッフ数 | 10名(2013年11月現在) |
ウェブサイト | http://www.kikonet.org/ |
事業内容 | 地球温暖化防止のために市民の立場から「提案×発信×行動」するNGO/NPOです。温暖化防止京都会議(COP3)を成功させるために活動した「気候フォーラム」の趣旨・活動を受け継いで、1998年4月に設立され、1999年11月に特定非営利活動法人として認証されました。 気候ネットワークは、ひとりひとりの行動だけでなく、産業・経済、エネルギー、暮らし、地域等をふくめて社会全体を大きく「変える」ために、地球温暖化防止に関わる専門的な政策提言、情報発信とあわせて地域単位での地球温暖化対策モデルづくり、人材の養成・教育等に取り組んでいます。 |